NISHIAZABU 2018 Office_Nishiazabu_Tokyo
- OVERVIEW
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- Use :
- Office
- Size :
- 160 ㎡
- Type :
- Renovation & New construction
- POSITION
- architect / designer / contractor / project manager / construction manager / consultant
デンマーク企業とのコラボレーション
異文化間で行う建築プロジェクトの面白さ
インターナショナルな仕事の価値
クライアントは、3Dの世界最高峰のスキャンニング技術をベースに、医療分野でグローバルな急成長を遂げるデンマーク発IT企業。海外オーナーとの共同作業の場合、どのように建築プロジェクト全体をまとめていくのかというのが、実際の建築に関わる実務作業と同じ位に、とても難しい。
デザインや施工など個別の仕事については、日本での緻密な要求に答え続ける力があれば、あまり問題はない。それとは別に常に悩まされるのは、プロジェクトマネージメントの部分で、とりわけ文化の違いによるコミュニケーションの軋轢は、一度拗れてしまうとなかなか信頼関係を修復する事は難しく、常にそうならないようお互いに配慮しなければ、良い関係を維持して行く事は出来ない。
長年、暗黙知の世で生きてきた日本人は、そうしたやりとりが、そもそも得意ではない。意思疎通のとりずらい相手と嫌な思いをしながら活動するより、絶妙な間合いのコミュニケーションが出来る人と更にそのスキルに磨きをかける方が楽しいと思うのは、ある意味で当然だ。
海外の国々に生きる人たちも、それは全く同じで、大きく異なるのはそうした内向きのコミュニケーション能力だけで生きていける環境が、許されているかどうかというだけだ。
そうした背景もあり、海外からのオーダーを受ける小規模な建築事務所は、日本にはそんなに多くない。インターナショナルな目線から業務を組み立てているのは、大規模な組織ばかりだ。そもそも小規模な組織には、そうした厄介な仕事をやらなければならない合理的な理由が存在しない。
では何故、i-adoはそうした仕事に積極的に取り組んでいるのか。
その答えは、単純に言ってしまえば、面白いからなのだが、もう少し長々と言えば、文化の違いを越えて理解を深め合うという行為は、自分を大きく成長させ、そうしたギャップとの摩擦の中でしか研ぎ澄まされた自己というのものは、見つける事が難しいからだ。
自分が通用しない扉こそ開けるべき価値がある。人間の未知の可能性への好奇心は、尽きることがない。