Block Print

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インドと綿織物の歴史は古い。

今回、ジャイプールという街にある昔ながらの染色工房に行く機会を得た。インドでも、手作業による染色(木版プリント)は、もはや希少だ。機械のプリントとは違い、手作業で作られた模様は、一つ一つが微妙にずれている。それを手仕事の味わいと呼ぶのか、技術の未熟さと感じるのか、それはその人の感じ方次第だ。

男女関係でも良くある話で、好きな時は全てが愛おしく、嫌いになれば全てが気に入らない(笑)。そこに良い悪いはなく、あくまで主観的な世界である。

機械が日に日に進化していく中で、人間が残すべき手仕事というのは、どれだけあるのだろうか。情緒的な感情は残るものの、’ものをつくる’ という点だけから言えば、将来全ての作業を機械で行う事は十分に可能だ。では、人間の手作業というのは、機械が発達するまでの繋ぎの役目だけだろうか。

答えは、NOだ。人間は、手仕事を通じて、無数のことを教わり、成長している。思考と身体は、意識を超えた深い部分で繋がっている。理屈で言えば、その人間の成長でさえ、異なるやり方で補うことが出来るという人もいるかもしれない。ただ手仕事の難しさや喜びに大いに励まされ、共に生きてきた人間としては、その魅力は捨てがたい。

さかの

竣工: 2016
場所: ジャイプール インド

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